小学5年生でもできる確定申告!確定申告とは、申告の方法について
個人事業主にとっては「またこの季節がやってきたか・・・」と、憂鬱(といってはダメなんですが)なイベントなのが、確定申告ですね。
2022年度の確定申告は2月16日〜3月15日までの間で申請する必要がありますが、
「確定申告って初めてで右も左もわからないよ〜!」という方はもちろん参考になるように、
「やったことあるんだけど、正直よく理屈はわかってません」という方もおさらいを含めて復習してみましょう!
目次
確定申告ってなに?
確定申告とはなにか。についてはある程度理解している人が多いと思いますが、
ご自身の収入全体の中で、1年間すべて同じ勤務先が管理している給料以外の収入が発生している場合は、
税務署に「私はこれだけの収入があり、経費や控除を差し引いて税金額はこれだけ払います」
という報告をするためのものです。
簡単に言えば、自分の税額をせっせと自分で計算して確定するので、罰ゲームのような気持ちになるかもしれません(わかります)。
ただ当然ですが、1社からの給与以外の収入があったにも関わらず確定申告しない場合は罰則の対象となりますので、これは国民の義務となります。
よく、「会社員だったら確定申告しなくていいんだよね」という理解をされている方もいらっしゃいますが、実際は少し違います。
下に確定申告の必要な人を超ざっくりとピックアップします。
・事業、投資、不動産などで収入があった
・同年で2社以上から給与を得た(年度内転職でもダブルワークでも)
なのでサラリーマンでも転職や副業をすれば、確定申告は必要になります。
(「わからないのでやりませんでした」というわけには行きません)
確定申告は、住民票または開業登記した管轄の税務署にて行うことになります。
確定申告を不安に思いすぎないで
確定申告って、ややこしい言葉が多すぎて、「もうやだー!誰かに丸投げしたい!」って思うかもしれません。
実際、税理士さんの多くは、確定申告の帳簿記載と申請代行を行ってくれるところもあります(相場5万円〜10万円くらいです)
お金はかかってもそうしたほうが、正しく申告できるでしょ?という考えも一理あります。
でも、一つ大きな要素として、その本人しか経費の全容がわからないということを忘れてはいけません。
たとえば、仕事で関係のある人にお礼したり、営業的な意味も込めて食事をごちそうしたとしましょう。
個人事業主の場合、それは仕事目的の経費となります。
ただ、税理士さんは領収書を見ただけではそれが一人の飲食なのか、家族なのか、仕事目的かどうかわからないので、
多くの場合、「よくわからない出費は経費にできない」と判断することになります。
なので、経費かどうかは本人にしかわからないのです。
要するに人任せにすると税金は増えるということです。
下にある内容を一つひとつ把握していければ、確定申告の大枠はつかめるので、是非参考にしてください。
確定申告に必要なデータ・書類
確定申告に必要なデータや書類としては、
(絶対に欲しいもの)
- 所得証明
- 領収書やレシートなどの支払明細
- 源泉徴収票(昨年給与収入があった場合)
(あったほうが税金が減るもの)
- 生命保険の契約、支払内容
- 年金保険への契約、支払内容
- 地震保険への契約、支払内容
- 昨年に支払った医療費+ドラッグストアで買った医薬品のレシート
(把握しておくといいこと)
- 税金の扶養とする家族とその人の個人番号
(なくてもいいが、あったら電子申請に有利)
- マイナンバーカード
- マイナンバーカードを読み込めるスマホまたはパソコン
- クラウド会計システム(freeeなど)への登録
です。
逆に確定申告そのものの書類に関しては、会計ソフトなら電子で用意されますし、税務署に行けばすぐに手に入るものですので、絶対自分で用意するものではないです。
申告方法
申告方法は大きく分けて2つの軸があり、そこから枝葉が分かれます。
ここがわけわかんなくて嫌になる人が多いですね・・・
申請の手段
紙での申請か、電子申請か
紙での申請は、確定申告用紙に各項目の記入または印刷を行って、持参もしくは郵送で税務署に持っていく方法を指します。
電子申請は、上記マイナンバーカードを使った方法で、会計ソフトとインターネットを使って自宅で申請が完結します。
電子申請でかつ青色申告の場合は、税金の控除額が65万円と大きな控除になります。(青色申告55万円+電子申告10万円)
「ちゃんと今風の合理的な申告ができたからご褒美ね」みたいな感じでしょうか。
申請の詳細度
白色申告か、青色申告か
白色申告は、報告する情報量は少ない(申請の作業量が少ない)けれど、税金の控除額は10万円と一番控除の少ない申請方法です。
「私はお金の出入りがよくわからないから白色で申告するといいの?」
という使い方ではないことに注意してください。
白色申告であっても、詳細な帳簿を管理している前提のもとで簡易的に申告できる制度で、詳細の帳簿は求められたら追加提示しなければいけません。
そして、税務署で開業届を出していない場合も白色申告しかできないです。
青色申告は、収支報告のほか、月別売上や各科目の経費計算、損益計算書や貸借対照表など、白色より多くの書類を提出しますが、
その代わり控除額は多めです(55万円〜65万円)
これは会計ソフトで売上と経費を入力していけば、自動的に青色申告対応の申請ができますので、
開業届を題していて、会計ソフトを使っているのであれば迷わず青色申告で良いと思います。
少しややこしいのが、「簡易的な青色申告」という方法もあり、青色申告の書類は使うものの、詳細の数字は省略するという、実質的に白色と同じような方法ですが、
こちらは控除額10万円になります。
白色と青色・紙と電子ではどの申請がいいの?
では結局どう申請すればいいのか。
ごちゃごちゃと言っていくと結局結論がわからなくなるので、誤解を恐れずフローチャート風に結論づけます。
普通に個人事業主として開業届を出していて、会計関連のソフトウェアで出納を管理している、そしてマイナンバーカードも持っていてスマホの操作も問題ないのであれば
青色で電子申告してください
ただ、マイナンバーカードがない。もしくはカードはあるがスマホやPCの操作が苦手で…という人は、
青色で紙にて申告してください
昨年開業届を出していないフリーランス、サラリーマンは、
白色で申告してください。紙でも電子でもどちらでもいいです。
ここまで読んで、「全然わからない」という方は、
税務署に予約を入れて、白色申告で職員の方にサポートしてもらってください
わからなければ税務署に聞ける
そう。特に確定申告が初めての場合、わからないのが当然です。
勉強方法として手軽なのは、税理士が運営するYou Tube動画などですが、確定申告をすべて網羅すると言うよりは、ポイントポイントで動画が分かれているので、結局やり方がわかりにくく感じるかもしれません。
最終手段は、管轄の税務署に電話を入れて「所得を申告したいが、確定申告方法がわからないのでサポートしてほしい」というお願いをすることです。
当日に聞きに行くことはおそらく無理(税務署も忙しいため)ですが、予約を入れて当日までに売上や経費の額を数字として計算しておけば、
当日税務署にてマンツーマンで教えてくれるはずです。(職員さんがどれくらいやさしいかは当たり外れありますが)